虫歯になりやすい人の特徴って?体質との関係
- 2025年9月11日
- お口の病気
「毎日しっかり歯磨きしているのに、また虫歯…」
そんな経験はありませんか?
一方で、歯磨きが雑でも虫歯にならない人がいるのも事実です。
これは「体質」や「生活習慣」、「口腔環境」の違いが関係しているからです。
今回は「虫歯になりやすい人の特徴」や「虫歯と体質の関係性」について解説します。
目次
虫歯はどうやってできるのか?
虫歯は、主に以下の4つの要因が重なることで発生します。
◎細菌(ミュータンス菌など)
◎糖分(お菓子・ジュースなどの炭水化物)
◎歯の質(エナメル質の強さや構造)
◎時間(歯に糖が接触している時間)
これらの要因が一定時間続くことで、歯の表面が溶け出し「脱灰(だっかい)」が起こり、やがて穴があいて虫歯になります。
虫歯になりやすい人の特徴
【1】唾液の量が少ない・質が悪い
唾液には、食べ物を洗い流し、酸を中和して歯を守る作用(緩衝能)があります。
ストレス・薬の副作用・加齢などで唾液が減少すると、自浄作用が弱くなり虫歯リスクが高まります。
☑体質との関係
遺伝的に唾液の分泌が少ない人や、口呼吸傾向のある人は要注意です。
【2】歯の質が弱い
エナメル質が薄い・象牙質がやわらかいなど、歯そのものが酸に弱い体質の方は虫歯になりやすくなります。
また、フッ素不足や初期のエナメル形成不全も影響します。
☑体質との関係
乳児期や胎児期の栄養状態、成長過程でのミネラル不足が関与する場合があります。
【3】口腔内の細菌バランスが悪い
口の中には多種多様な細菌が存在し、そのバランスが崩れると虫歯菌が優勢になりやすくなります。
特に、ミュータンス菌が多い人は虫歯のリスクが高いです。
☑体質との関係
虫歯菌は「母子感染」することもあり、生まれ育った環境の影響を強く受けます。
【4】ダラダラ食べをする習慣がある
頻繁な間食や飲み物(特に砂糖を含むもの)を長時間口に含んでいる人は、虫歯リスクが上がります。
酸性状態が長く続き、歯が再石灰化する時間が減少してしまいます。
☑対策
間食は時間を決め、摂取後はうがいや歯磨きを習慣にしましょう。
【5】磨き残しが多い・歯並びが悪い
歯と歯の間や歯列の乱れによって歯ブラシが届きにくい箇所に汚れが残ると、虫歯の温床になります。
矯正をしていない、またはワイヤー矯正中の方も注意が必要です。
☑体質との関係
歯並びや顎の大きさは遺伝しやすく、虫歯リスクに影響します。
虫歯になりにくい人の特徴は?
虫歯が少ない人には次のような共通点があります。
◎唾液の分泌量が多く、口がよく潤っている
◎甘い物を摂る頻度が少なく、飲食のメリハリがある
◎小さい頃から丁寧な歯磨き習慣が身についている
◎歯並びが良く、磨き残しが少ない
◎定期的に歯科医院でクリーニングを受けている
虫歯予防のために今日からできること
フッ素入り歯磨き粉の活用
フッ素は歯を強くし、虫歯菌が出す酸に対して耐性を高めてくれます。
就寝前のケアを徹底する
寝ている間は唾液が減るため、虫歯菌が活動しやすくなります。
夜のブラッシングは丁寧にしましょう。
定期検診・プロによるケア
3〜6か月に1度は歯科医院でチェックを受けましょう。
歯石除去やフッ素塗布などで虫歯リスクを軽減できます。
食生活の見直し
砂糖の多い飲食物を控え、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
まとめ
虫歯になりやすい人には、体質・生活習慣・口腔環境といったさまざまな要因が絡んでいます。
「自分は虫歯体質だから」とあきらめるのではなく、原因を理解して正しいケアを続けることで、虫歯のリスクはぐっと下げることができます。
歯科医院では、患者様一人ひとりの口腔環境を分析し、それぞれに合った虫歯予防のアドバイスを提供しています。
気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。