歯石と歯垢の違いとは?放置によるリスクと正しいケア方法
- 2026年1月22日
- お口の病気
歯医者でよく耳にする「歯垢(しこう)」と「歯石(しせき)」。
どちらも口の中にとって良くないものですが、その違いをご存知ですか?
歯垢と歯石は見た目は似ていても、性質や対処法は大きく異なります。
放置すれば虫歯や歯周病の原因となり、歯を失うリスクも。
今回は、歯垢と歯石の違いと、それぞれの影響・予防法・除去方法について分かりやすく解説します。

目次
歯垢(プラーク)とは?
歯垢(しこう)とは、食べかすとは異なる、細菌の塊です。
食後8時間ほどで形成され、歯の表面や歯と歯の間、歯ぐきとの境目に付着します。
ねばつきのある白っぽい膜状の物質で、歯ブラシで比較的簡単に落とせるのが特徴です。
歯垢の主な特徴
・成分の約70%以上が細菌
・虫歯菌(ミュータンス菌)、歯周病菌などが含まれる
・唾液中の糖分をエサに酸をつくり、エナメル質を溶かす
・放置すると歯石に変化
歯垢は毎日の歯磨きで除去できるため、セルフケアが非常に重要です。
歯石とは?
歯石(しせき)は、除去しきれなかった歯垢が唾液の中のカルシウムやリンと反応して石のように硬くなったものです。
歯ブラシでは除去できず、歯科医院で専用器具を使って取り除く必要があります。
歯石の種類
・歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)
→ 歯ぐきより上に見える部分にできる、白っぽい歯石
・歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)
→ 歯ぐきの下、歯周ポケットの中にできる黒褐色の歯石
→ 歯周病を進行させる主原因
歯石は、単に「汚れ」というだけでなく、細菌の温床として再び歯垢が付きやすくなり、悪循環を生みます。
歯垢と歯石の違いを比較
|
項目 |
歯垢(プラーク) |
歯石 |
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成分 |
細菌の塊 |
石灰化した歯垢(細菌+ミネラル) |
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色 |
白っぽく、やわらかい |
白〜黄色(縁上)、黒褐色(縁下) |
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除去方法 |
歯ブラシで落とせる |
歯科でスケーリングが必要 |
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健康への影響 |
虫歯・歯周病の直接的原因 |
歯周病を悪化させる原因 |
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放置のリスク |
歯石に変化、炎症悪化 |
歯ぐきの腫れ、出血、歯の動揺 |
歯石・歯垢を放置するとどうなる?
◎ 虫歯のリスク上昇
歯垢内の虫歯菌が糖分を分解して酸を出し、歯のエナメル質を溶かして虫歯を作るため、早期除去が必要です。
◎ 歯周病の進行
歯石の表面はザラザラしており、新たな歯垢が付きやすい環境を作ります。
この歯垢と歯石が、歯ぐきの炎症(歯肉炎)や歯槽骨の破壊(歯周炎)を引き起こします。
進行すると、次のような症状が現れます。
・歯ぐきの腫れや出血
・口臭
・歯のぐらつき
・最終的には歯の喪失

正しい予防法
◎ 毎日のセルフケア
①正しいブラッシング
→ 歯と歯ぐきの境目、歯間に注意して優しく磨きましょう。
②フロス・歯間ブラシの活用
→ 歯ブラシだけでは落としきれない歯垢を除去します。
③フッ素入り歯磨き粉の使用
→ 歯の再石灰化を促進し、虫歯予防に効果的です。
◎ 定期的な歯科検診・クリーニング(PMTC)
・3〜6ヶ月ごとに定期検診を受け、歯垢・歯石の除去を
・歯科医院では専用器具でスケーリング(歯石除去)を行います
・歯の表面を磨いて汚れがつきにくくなるプロケアも可能です
歯垢が歯石になるまでのスピードは?
人によって差はありますが、歯垢は2〜3日で歯石に変化するといわれています。
つまり、毎日の丁寧な歯磨きが歯石を防ぐ最大のポイントです。
まとめ:歯垢と歯石、どちらも放置厳禁!
◎歯垢:細菌のかたまり → セルフケアで除去可能
◎歯石:石のように硬くなった汚れ → 歯科での除去が必要
◎放置すると虫歯・歯周病・口臭などのリスクが増大
◎日常のケア+定期的なプロフェッショナルケアが重要
歯垢や歯石は、気づかないうちにたまり、歯や歯ぐきにダメージを与えます。
毎日のケアを丁寧に行い、定期的に歯科医院を受診して、健康な口腔環境を保ちましょう。
