歯ぎしり・食いしばりが歯を壊す?放置リスクについて
- 2026年8月27日
- お口の病気
「朝起きると顎が疲れている」「家族から歯ぎしりを指摘された」「仕事中に無意識に歯を噛みしめている」――このような経験はありませんか?
歯ぎしりや食いしばりは、多くの方が無意識に行っているため、自分では気付きにくい癖です。しかし、放置すると歯だけでなく、顎やお口全体の健康にも大きな影響を与えることがあります。
今回は、歯ぎしり・食いしばりによるリスクと対策についてご紹介します。

目次
歯ぎしり・食いしばりとは?
歯ぎしりや食いしばりは、上下の歯を強くこすり合わせたり、噛みしめたりする習慣です。この癖は無意識に行われているため、睡眠中に起こることが多い一方で、パソコン作業や運転、スマートフォンの操作など集中しているときに、日中でも無意識に食いしばっている方も少なくありません。
本来、上下の顎がリラックスしている状態では上下の歯は接触していないのが正常です。歯が触れ合う時間が長くなるほど、歯や顎への負担は大きくなります。
放置すると起こる5つのリスク

歯がすり減る・欠ける
歯ぎしりでは非常に強い力が歯に加わります。そのため、歯の表面がすり減ったり、小さなヒビが入ったり、場合によっては歯が欠けたり割れたりすることがあります。
また、詰め物や被せ物が外れたり破損したりする原因にもなります。
知覚過敏になりやすい
歯の表面のエナメル質がすり減ると、その内側にある象牙質が露出しやすくなります。
その結果、冷たいものや甘いものがしみる「知覚過敏」の症状が現れることがあります。
顎の痛み・顎関節症につながる
強い噛みしめが続くと、顎の関節や筋肉に負担がかかります。
「口が開けにくい」「顎が痛い」「口を開けると音が鳴る」といった顎関節症の症状につながることもあります。
歯周病を悪化させることがある
歯ぎしりそのものが歯周病の原因ではありませんが、歯周病で弱くなった歯や歯を支える骨に強い力が加わることで、歯周組織への負担が増え、症状が進行しやすくなることがあります。
歯周病の治療を受けている方は、噛みしめの癖にも注意が必要です。
肩こり・頭痛の原因になることも
噛む筋肉は首や肩の筋肉ともつながっています。
そのため、歯ぎしりや食いしばりによって筋肉が緊張し続けると、肩こりや頭痛など、お口以外の不調につながる場合があります。
歯ぎしり・食いしばりの症状 このような症状はありませんか?
次の項目に当てはまる場合は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
・朝起きると顎が疲れている
・歯がしみることが増えた
・歯が平らにすり減っている
・詰め物や被せ物がよく外れる
・頬の内側や舌に歯型が付いている
・家族から歯ぎしりを指摘された
・肩こりや頭痛が続いている
気になる症状がある場合は、一度歯科医院で相談することをおすすめします。
歯科医院でできる対策

歯ぎしりや食いしばりの治療では、お口の状態に合わせた対策を行います。
代表的なのが、就寝時に装着する「ナイトガード(マウスピース)」です。歯や詰め物への負担を軽減し、歯のすり減りや破折を防ぐ効果が期待できます。
そして、噛み合わせの確認や生活習慣の見直し、日中の食いしばりを意識して改善することも大切です。歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレスによるものが多いため、自分なりにストレスの発散方法を見つけ、ストレスをコントロールすると症状が軽減される場合があります。
また、マウスピースだけでは改善が難しい場合の選択肢として用いることがあるのが「ボツリヌス注射」(通称ボトックス)です。歯を強く噛むときに使う「咬筋」の働きを一時的にやわらげる治療です。
薬剤を咬筋に注射することで筋肉の力を適度に弱め、歯や顎への負担を軽減します。
マウスピースの使用に抵抗がある方におすすめの治療となります。
まとめ
歯ぎしりや食いしばりは、自覚しにくいからこそ放置されやすい習慣です。しかし、歯のすり減りや破折、知覚過敏、顎関節症など、さまざまなお口のトラブルにつながる可能性があります。
「朝起きると顎が疲れる」「歯が欠けやすい」「詰め物が何度も外れる」といった症状がある方は、歯ぎしり・食いしばりが原因かもしれません。
マウスピースにも幾つか種類があり噛み締めのタイプや噛み合わせによりおすすめのものが変わります。
気になる症状がある場合は、早めに歯科医院で検査・相談し、大切な歯を守りましょう。